この記事のポイント
- 特定スキルは陳腐化するが、思考のサイクルは対象が変わっても機能する
- 思考力研修には「教える」形式ではなく「引き出す」形式が必要
- 児童教育で培った「引き出す指導」のノウハウを、大人の研修に応用できないか検討している
企業研修市場では、専門スキルの研修に加えて、「思考力」そのものをテーマにした研修への関心が高まっています。なぜ今、企業は社員の思考力に投資しようとするのでしょうか。
スキルは古くなるが、思考力は古くならない
特定のツールや業務知識は、時間の経過とともに陳腐化していきます。一方で、「仮説を立て、確かめ、振り返る」という思考のサイクルは、扱う対象が変わっても通用し続けます。変化の速い時代において、この汎用性の高さが、思考力研修への関心を後押ししていると私たちは見ています。
「教える」研修から、「引き出す」研修へ
従来型の研修の多くは、知識やノウハウを講師から参加者へ伝える、一方向の形式でした。思考力を育てる研修は、これとは異なるアプローチを必要とします。参加者自身が考え、発言し、他者の意見と比べる時間が不可欠だからです。
Ordinova Speakという構想において、私たちが単発の講演だけでなく、複数回にわたる研修プログラムも視野に入れているのは、思考力は一度の講演で身につくものではないと考えているからです。
「引き出す」研修が、現場で難しい理由
参加者に考えさせ、発言を引き出す研修は、講師が一方的に話す研修に比べて、進行の難易度が格段に上がります。参加者の発言がテーマから逸れたとき、どう軌道修正するか。沈黙が続いたとき、どう問いを重ねるか。こうした即興的な対応力が講師側に求められるため、「引き出す」研修を提供できる講師の数は、「教える」研修に比べて限られているのが実情だと私たちは見ています。
児童教育で培った知見を、大人の研修に生かす
Ordinovaが児童向け思考教育(Ordinova Kids)で培ってきた、「疑う→理解する→比べる→判断する」という指導のノウハウは、対象を大人に変えても、骨格はそのまま応用できると私たちは考えています。子どもに対して思考を引き出す難しさに向き合ってきた経験は、大人向けの研修にも生きるはずです。