この記事のポイント
- 情報量が増えるほど、一つひとつを確かめる時間は相対的に減っていく
- 「疑う力」は情報を遮断する力ではなく、必要な情報を選び取るための力である
- この力は大人になってから急に身につくものではなく、子どものうちからの積み重ねが土台になる
私たちは今、歴史上もっとも情報にアクセスしやすい時代を生きています。しかし、情報が多いことは、必ずしも正しい判断につながるとは限りません。
情報が多いほど、確かめにくくなるという逆説
情報が少なかった時代には、限られた情報源を確かめることさえできれば、判断の精度はある程度保たれました。しかし今は、同じテーマについて、正反対の主張を、どちらも「もっともらしく」見せる情報が同時に存在します。情報量が増えたことで、かえって何を信じればよいのかがわかりにくくなっている、という逆説が起きています。
「疑う力」は、情報を遮断する力ではない
情報過多の時代への対処として、「情報を減らす」「見る情報源を絞る」といった方法も有効です。しかし、それだけでは根本的な解決にはなりません。Ordinovaが大切にしている「疑う力」は、情報を遮断する力ではなく、触れた情報を「本当にそうだろうか」と確かめる力です。
発信者は誰か、根拠は何か、他の情報源ではどう語られているか。こうした確認を習慣にすることが、情報過多の時代を生きるための実践的なスキルになると私たちは考えています。
子どものうちから育てたい理由
情報との付き合い方は、大人になってから急に身につくものではありません。子どものうちから、「これは本当だろうか」と確かめる習慣を積み重ねることが、情報過多の時代を生き抜く土台になると私たちは考えています。Ordinova Kidsが「疑う力」を評価軸の一つに据えているのは、この理由からです。
「疑う」と「否定する」は違う
疑う力という言葉を聞くと、何でも否定的に捉える態度を連想する人もいるが、それは違う。疑う力とは、情報を受け取った瞬間に「この情報はどこまで確かなのか」「別の見方はないか」を一呼吸おいて考える習慣のことだ。結果として受け入れることになっても構わない。大事なのは、その判断を自分の頭で経由したかどうかである。
情報量が多い時代ほど、この一呼吸を省略しやすくなる。目の前の情報に反射的に反応するのではなく、一度立ち止まって確かめる。この小さな習慣の積み重ねが、情報に振り回されない土台をつくる。